B.O.M.ベストセラー再訪!
(しばらく紹介しなかった作品で、B.O.M.が自信を持ってお勧めするベストセラー作品の再入荷)
●CP-9503 クラスター・プラッカーズ『アンプラックド』CD\2,750-
Willow Garden/I Will/Mama Tried/Keep on Lovin' You/Family
Bible/Midnight on the Water 他全12曲
「ブルーグラスが楽しい」から演奏するスーパーピッカー仲間と、「歌うのが好き」だから歌う熟女2人の素敵なアンサンブル。全員が仕事を持ちながら、月1度のナッシュビル/ステーション・インのステージは超大人気の満席で、有名ミュージシャン達のゲストが後を絶たない。演奏活動はそれだけ。後はパーティーやフェスで目立たない所でひたすらジャムやコーラスする(唯一のツアーは日本だけ)。極上のアコースティック・アンサンブルと円熟した2種類の女性ボーカルで演じられるポピュラーな選曲も秀逸。来日ステージでも証明された硬軟両派も納得の、誰にでも勧められる「肩の凝らない」ブルーグラス。
ブルーグラス新入荷
PC-1112 V.A.『Bluegrass 2001』CD\2,750-
Pretty Little Indian/Panhandle Country/Stoey Point/Foster's
Reel/X Grass/It's Mighty Dark to Travel/2001 a Space Odyssey 他全13曲
米国ブルーグラス界、現在トップにいるスーパーピッカー達によるシリーズ第7作最新作。スコット・ベスタル(bj)を中心に、ウェイン・ベンソン(m)、ジェフ・オートリー(g)、ランディ・コーアズ(d)、そしてシリーズ初登場のジム・バンクリーブ(f)とジョン・カウワン(bs)の弾きまくり大会である。マウンテン・ハートとして活躍する今回初登場のフィドルのバンクリーブと、前作に続いてコーアズのドブロ(6曲)がとてもアグレッシブで新鮮だ。ジョン・カウワン・バンドで活躍するベスタルやオートリー、サード・タイム・アウトのベンソンらのオリジナルとブルーグラス・スタンダードがほぼ半々、口アングリのスーパーピッキンを堪能させてくれる。もち1曲、ジョン・カウワンのボーカル(彼にはモンロー・ソングが良く似合うのだ)が快感!
SF-40127 RED ALLEN featuring FRANK WAKEFIELD『Folkways Years 1964-1983』CD\2,750-
Little Maggie/Somebody Loves You, Darling/New Camptown
Races/Are Afraid to Die?/Sweetheart, You Doe Me Wrong/Catnip/Hello City Limits
他全28曲
故レッド・アレンとフランク・ウェイクフィールドが組んだフォークウェイズ大名盤がようやく
CD化だ。1964年発表の名盤『Bluegrass』の12曲に、当時LP収録の選に洩れた貴重なアウトテイク6曲(内ビル・キース3曲)、1979年から83年にかけてのLP4枚から息子2人(ハーリーとグレッグ)とカーリー・セクラー、バッサー・クレメンツ、マーティー・ステュアート、ジョン・マキュエン、キャシー・キアボラ他ら参加の10曲の合計28曲を収録したお徳用盤でもある。ともあれ、問題は1964年作品。レッドのハイロンサム・フィールと、フランクの天才的なマンドリンで創られたこの作品は、アーリー・ブルーグラスの興奮と若き第1世代(例えばオリジナル・ブルーグラス・バンド活躍の時代に10代だった)の創作意欲がぶつかり合って生まれた多くの熱気に満ちた音楽の中で、トラッドグラスの真髄を問い直した名盤だと、私は思っている。ビル・キースを迎えた伝説的インスト"New
Camptown
Races"もさる事ながら、多くの曲でバンジョーを担当したピート・カイケンダル(BU誌)とトム・モーガン(bs)とによるフィドルレスの4人が創り出した音楽は、まさに継承すべき「本物」のブルーグラスの真髄を突いている。32頁に及ぶ詳細な解説書付!
PC-1107 BOBBY OSBORNE & JESSE McREYNOLDS『Masters of the Mandolin』CD\2,750-
Night Runner/East Tennessee Blues/Drifting and Dreaming of
You/Sure Fire/Soldier's Joy/Cheyenne/Cotton Patch Rag/Bluegrass Express 他全16曲
70年代以降、ブッシュやグリスマンら、音楽の壁を乗り越えた凄いマンドリン奏者を輩出したブルーグラス・マンドリンの世界。しかし、その基本には、まずビル・モンロー、そして、この二人、ボビー・オズボーンとジェシ・マクレイノルズという天才マンドリニストの存在なくしては語れないだろう。ボビーはフィドル・チューンをベースにした16分音符の積み重ねにアグレッシブなドライブ感を持たせたスタイルを、ジェシはバンジョーをヒントにクロスピッキンとメロディック・スタイルを組み合わせた、ともに他の追従を許さないスタイルを完成させた。2人のツイン・マンドリンを中心に、衰えを見せない創作力(トラッド曲でも!)とインパクトで4曲の歌物を挟み、バックはチャーリー・クッシュマン(g,bj)、そしてオズボーンズの現役サイドメン、テリー・スミス(bs)とシャド・コッブ(f=注目!)。まさに、マスター・ミュージシャン!2人の競演である。
VAN-187/9 V.A.『Newport Folk Festival, Best of Bluegrass 1959-1966』CD3枚組\4,500-
続々と凄いのが出てくるねぇ。これは60年代フォーク・リバイバルの震源地、ニューポート・フォーク・フェスからの51曲廉価3枚組CDである。目玉は1959年、同フェスに初めて登場したブルーグラス・バンド=ハイロ・ブラウン&ティンバーライナーズにアール・スクラッグスがゲストで参加している5曲!(他にアールは既発表だがフラット&スクラッグスとして60年の4曲と、
66年の6曲の10曲も収録)。他の未発表はジム&ジェシの63年から2曲、リリー・ブラザース
withドン・ストーバー&テックス・ローガン65年の9曲(内4曲はドン・ストーバー名義のインスト3曲とオールドタイム曲)の16曲。他は既発だが、ピーター・ローワンが参加したばかりの限りなくジャムに近いテックス・ローガン(f)とのトリオでの4曲を含むビル・モンロー7曲、
1959年のカーター&ラルフ・スタンレー4曲、63年と66年のジム&ジェシが6曲と7曲(ボビー・トンプソンでしょう!?)、そして過激なデビッド・グリスマンを伴ったヘイゼル&アリスが3曲。いずれも、都会の若者たちがアパラチアの秘密に触れた熱狂の瞬間が収められた素晴らしく、貴重な記録だ。
LF-3257 SHAD COBB CD\2,750-
Mississippi Sawyer/Chief Sitting Bull/Lonely Waltz/Sally
Ann/The Gypsy/Sheebag Sheemore/Sally Goodin/Lonesome Whistle/Dailey's Reel 他全11曲
ブルーグラス・フィドル界の素晴らしい新人登場、現在、オズボーン・ブラザーズに在籍するシャッド・コッブである。伝統的なフィドル・チューンをしっかりと踏まえながら、ブルーグラスならではのリズム・グルーブと抜群のダブル・ストップ・センス、そして自在な弓と音使いが、現在トップのブルーグラス・フィドルのセンスとテクニックを聴かせてくれる。バックにはキース・リトルとデビッド・グリア(g)、デビッド・タルボット(bj)、ジェシ・コッブとマイク・コンプトン(m)、テリー・エルドレッジ(bs)らが、フルバンドでは3曲ほどだが、ソロ1曲、バンジョー、ギター、ベースらとの各デュオが7曲など、様々な状況で、シャッド・コッブの素晴らしいテクニックとセンス。恐らく今後、ブルーグラス・フィドルのトップの一人として、様々な活躍を耳にするだろう素晴らしいフィドラーの登場だ。
SCD-3510 COUNTRY GENTLEMEN『High Lonesome, Complete Starday Recordings』CD2枚組\4,500-
カントリー・ジェントルメンが結成してから5ヵ月後の1957年12月から1965年11月までに、スターデイ・レコードに録音した全曲=51曲が2枚組CDとして、遂に!発表された。と言うのも、中に、日本盤LPとしてのみ発表された『Folk
Hits Bluegrass
Style』が含まれており、しかも未発表テイクが4曲含まれる、というもの。1960年代にカントリー・ジェントルメンと共に青春を過した人、また、70年代以降のブルーグラス・ファンで彼らを良く知らない人、カントリー・ジェントルメンはこんなにホットなバンドだったんだ。火の出るような楽器バトルと、耳を劈くハーモニー、ラフだけど、ゾクゾクするようなスリルに満ちた故ジョン・ダッフィ(m)、エディー・アドコック(bj)、チャーリー・ウォーラー(g)、トム・グレイ(bs)の、いわゆるクラシック・カントリー・ジェントルメンを中心に、一時代を画した不滅のブルーグラス・バンド。
なお、彼らのライブ盤『On the Road』(SF-40133
CD\2,750-)も未発表を含め、フォークウェイズからCD化された。詳細は次号で…。
SRS-001 BECKY BULLER『Rest My Weary Feet』CD\2,750-
How I Love You/Samwis/Blind Beggare/Old Danger Field/Charlie
Lawson's Still/Prodigal Son/Anchored in Love/I Don't Know Why 他全12曲
A.クラウスのユニオン・ステーションやスティーブンス・シスターズ、ブルー・ハイウェイ等、多くのミュージシャンを輩出しているETSU(東テネシー州立大学)の現役女子大生、ベッキー・ビューラーのデビュー作。自身のフィドルと歌に、J.D.クロウ&ニュー・サウスのダレル・ウェッブ(m,bs)、ETSU講師でフランス人スーパーピッカーのクリスチャン・セグェ(m)らに、同じETSU生でトニー・ライスの再来と称されたCDが話題となったモー・カナダ(g)、女性ピッカーのドニカ・クリステンセン(bj)等が、90年代以降のブルーグラス典型を聴かせる。オリジナルを中心に、モンロー・インストと家族を迎えてのカーター・ファミリー・ソング各1曲、若いハツラツとした感性が心地好い。ベッキーは現在アパラチアン・トレイルに参加。なお、彼女がリポートした記事「IBMA若者会議」がムーンシャイナー4月号(MS-1806
\500-)にある。また、本作中のオリジナル詩はホームページhttp://
www.beckybuller.8m.com/にある(ご希望の方はお申し出下さい)。
PC-8008 DALE ANN BRADLEY『Songs of Praise & Glory』CD\2,750-
Cliging to a Saving Hand/It's Gonna Rai/Palms of
Victory/Grandma's Gift 他全12曲
女性ばかりのブルーグラス・バンドとして人気を博したニュー・クーン・クリーク・ガールズ
(NCCG)。その人気を支えたボーカリスト、デイル・アン・ブラッドリーのNCCG時代とソロ独立後のゴスペル・コレクション。その繊細でクリアなボーカルがゴスペル曲にとても良く映える。女声アカペラ4重唱を含むハーモニーも素晴らしい。昨年10月、清里のカントリー・フェスに来日もし、近々ドゥービー・シーから新作発表も控えているデイル・アン、注目の女性ボーカリストだ。
OMS-25040 JOSH GRAVES『Sultan of Slide』CD\2,750-
Panhandle Rag/Come Walk with Me/Down South in New
Orleans/Graet Big Woman/Evelina/Fireball Mail/Satisfied Mind/Carolina Sunshine
Girl 他全12曲
ブルーグラス・ドブロの父、ジョッシュ・グレイブスの豪華ゲスト達との最新作は、ジョッシュの音楽志向を見事に反映した、つまり、ブルースやスゥイング、リズム&ブルースからソウルまでをカバーした楽しい作品になっている。もちろん、ブルーグラス・ドブロのスタンダード・インストを軸にしているものの、バディ・エモンズ(pedal
steel
g)やジム・ブラウン(piano)をフィーチャーして、ジョッシュらしいファンキーなアルバムに仕上げている。ゲストにはバッサー・クレメンツ(3曲)、ジェリー・ダグラス(1
曲)のインスト組、ブルージーなマーティー・ステュアートやソウルフルなデルバート・マクリントン(各2曲)他、ザ・ホワイツ、ポーター・ワゴナー、トム・T.ホール、ビリー・トロイらのカントリー系シンガーらが、ブルースやカントリーの名曲からバン・モリソンまで、ジョッシュの幅広い音楽性に応じて様々な音楽を聴かせる。
CR-1043 SONNY OSBORNE『Early Recordings Vol. 2, 1952-1953』CD\2,750-
Wildwood Flower/Auld Lang Syne/Mule Skinner Blues/Banjo Boy
Chimes/We'll Meet Again Sweetheart/Rawhide/Cabin Home on the Hill他全14曲
先月第1集を紹介した初期ソニー・オズボーンの素晴らしいアーリー・ブルーグラスの第2集。ブルーグラスが洗練される以前、それぞれの楽器とボーカルがラフな主張をしている時代、そんな魅力が一杯に詰った、当時ラジオ聴取者向けに企画されたシリーズ3枚の一つ。有名インスト(9曲)を中心に、味わい深いイノス・ジョンソンのボーカル(5曲)と共に、決して歴史に残るような名演奏ではないものの、2度と望めない時代の空気が横溢したトラッド・グラス・ファンには堪らない秀作である。1曲目からキーof
Fの「ワイルドウッド・フラワー」など、10代前半と思われる少年、ソニーの音楽センスには唸らせられる。第1集と第3集もある(各\2,750-)。
PC-1113 THE CHAPMANS『Follow Me』CD\2,750-
Losing Again/Follow Me to Tennessee/Candy Kisses/Don't Let
Me Cross Over/You Send Me/I'm Going Back to Old Kentucky 他全12曲
もう20才を過ぎたのだから、いつまでもキッズ・ピッカーではないジョン(g,v)、ジェレミー (m)、ジェイソン(bs)の3兄弟と父親ビル(bj)のチャップマンズ、パインキャッスルからの2枚目。ジェレミーのマンドリンは同じ若者仲間のクリス・シーリ等との交流からだろう、凄いレベルを上げているし、ジョンのギターとボーカルには貫禄さえ感じられる。ステュアート・ダンカン(f) が全曲で参加している事からも、バンド全体の勢が感じられるし、ランディ・コアーズのドブロも凄いゾ!ハードコア・ブルーグラスからバラッド、そして有名アーリー・カントリー曲のアレンジやサム・クック曲のアカペラ等々、前作『Notes from Home』(PC-1093 CD\2,750-)、そして自費制作デビュー盤『Love's Gonna Live Here』(DG-1005 \2,750-)と共に、「今のブルーグラス」の典型指向をお楽しみ下さい。
ちなみに3兄弟が参加した米国の若者ブルーグラス座談会がムーンシャイナー誌4月号にある。
SOMU-1989 NEW GRASS REVIVAL『Friday in America』CD\2,650-
You Plant Your Fields/Let's Make a Baby King/Do What You
Gotta Do/Lila/Callin' Baton Rouge/Big Foot/I'm Down 他全11曲
今年になって発売されたニュー・グラス・リバイバル(NGR)最後の5年間(1985から89年)、キャピトル社でメジャー・ブレイク寸前まで行った素晴らしい3枚のCD化、順次紹介した最後の1枚、1989年作品である。ベラ・フレックが自分の音楽を演じるフレックトーンズ結成に向ったため89年の大晦日、グレイトフル・デッドのコンサートへの出演で解散したNGR。恐らく、20世紀のブルーグラス界でフラット&スクラッグスと並んで、最も影響力のあったサウンドだった。 NGR最後の作品には、後年ガース・ブルックスがそのままのアレンジとNGRリユニオン・メンバーでナンバーワン・ヒットした"Callin Baton Rouge"やビートルズから複雑なインストまで、ポップでありながら、考え抜かれたブルーグラス・アンサンブルの粋が楽しめる。
1987年の前作『Hold To a Dream』(SOMU-1987 CD\2,650-)、1986年の『New Grass
Revival』(SOMU-1986
CD\2,650-)共々、NGRが燃えた最後の一瞬をお楽しみ下さい。なお現在、NGRの全作品がCD化されています。詳細はお問い合せ下さい。
COLL-6478 EARL SCRUGGS『Dueling Banjos/Live At Kansas State with the Earl Scruggs Revue』CD\2,650-
String Bender/Peking Fling/Black Mountain Blues/Flint Hill
Special/Randy Lynn Rag/T For Texas/You Ain't Going Nowhere/Both Sides Now/Good
Woman's Love/Bugle Call Rag/Foggy Mountain Breakdown 全22曲
米国コレクタブル社から発表されたフラット&スクラッグス2on1シリーズの最終第4作はレスターと別れた後、アール・スクラッグス・レビューの1972年作ライブ盤と、翌73年アール・スクラッグス名義のバンジョー・インスト集LP2枚分の初CD化である。ブルーグラスを創ったその一人が、こだわりなくロックとの共生を模索している姿勢、確かにロールは絶頂期には及ばないが、それ以上に、そのゴールデン・トーンと音を創ろうとする指先に込められた衝動は学ぶべきだろう。ランディ・スクラッグス(g)他、絶頂期のバッサー・クレメンツ(f)とジョッシュ・グレイブス(d)の3人が目一杯フィーチャーされているのも嬉しい。アールの音楽人生は、喜寿を祝ったムーンシャイナー2月号(MS-1804
\500-)特集を参照下さい。
お勧め盤ブルーグラス
■ブルーグラス最近作
(近年、何かと話題に上る作品やお勧め最新作)
CCCD-0186 マロ・カワバタ『Carolina Blue』CD\2,750-
Sally Goodin/Used To Be/Colleen Malone/Faded Love/I Wonder Where You Are Tonite 他全12曲
4月にサミー・シーラー(bj)と共に帰国CD発売記念ツアーをした京都出身、米国オハイオ州在住のブルーグラス・ギタリスト、マロ・カワバタ(ムーシシャイナー誌3月号参照=MS-1805 \500-)のソロ・デビュー作品。サミーの他、キース・リトル(bj)のハイセンスなプレイ、ボビー・ヒックス(初めてSally Goodinを録音!)、ロニー・ステュアート(f)、ブッチ・バルダサリ(m)、ジム・ハースト(fletted dobro)、ミッシー・レインズ(bs)らがゲストで、マロのフラットピッキン・ギターとボーカル(6曲)をサポートする。アメリカで弧軍奮闘を続けるマロを応援しよう。
PC-1102 JIM HURST & MISSY RAINES『Two』CD\2,750-
昨秋、クレア・リンチのサイドメンとして来日したジム・ハーストとミッシー・レインズのデュオ・デビュー作品。驚異的ギター・テクのジムは、サムピックでブルーグラスを平気で熟す。そして、IBMAアワード3年連続最優秀ベース奏者受賞、女性としてはアリソン・ブラウンに続いてブルーグラス楽器の最高峰に立ったミッシー。ジェリー・リードとトム・グレイに憧れてやって来た彼ら「2人だけ」で創られた最小アンサンブルは、飾り気のないボーカルを中心に3曲のインストを挟んだ14曲。ムーンシャイナー誌00年10月号(MS-1712 book\500-)に特集あり。
■トラディショナル・ブルーグラス
(トラッドグラスとは、各時代の先端ブルーグラス=コンポラグラスが普遍化したもの。いわゆる典型的なブルーグラスが楽しめる)
PC-1104 CRARY & HOPPERS and thier AMERICAN BAND CD\2,750-
Head Over Heels in Love/Banjo Signal/Sittin' on Top of the World/Nine Pound Hammer他全12曲
ギタリスト、ダン・クレアリーがバンジョー奏者のロニー・ホッパーズ(元BGB)と創った新しいユニット、アメリカン・バンドのデビュー作。ロニーはシュアなスリーフィンガー・ピッキンで、驚くべきアイデアとセンスの持主(ブルーグラス界の懐の深さに最敬礼!=隠れ名手は多いゾ)。バックにはクリス・シーリの師匠、ジョン・ムーア(m=5曲)他。ダンのストレート・ブルーグラスが久々に聴ける。ローカル・ミュージシャンを主役にしたダンの敬意が味わい深い作品だ。
■コンテンポラリー・ブルーグラスの巻
(コンポラグラスとは、文字通り現代的ブルーグラスという意味で、今日的な詩とサウンドや奏法を標榜するブルーグラス)
SH-3914 FRONT RANGE『Silent Ground』CD\2,750-
コロラドという新しい社会から生まれた若いバンドで、米国東南部のブルーグラスに新鮮な驚きを与えたフロント・レンジ。ボブ・エイモス(g)のオリジナルには特に高い評価が送られ、シュガー・ヒルというメジャーから次々と素晴らしい作品を出している彼らの最新作なのだ。
DTM-006 KRUGER BROTHERS『Travel the Gravel』CD\2,750-
It's Mighty Dark to Travel/Don't Think Twice/Alabama Bound/Friend of the Devil/Where I'm Bound 他全12曲
スタンダード曲を、イェンの信じられないバンジョー・テクと、ウーのフラットピッキン・ギターで聴かせるクルーガー兄弟とジョエル・ランズバーグ(bs)、スイスの驚異的ブルーグラス・トリオ。全米をアッと言わせた、オドシだけではない底知れないバンジョー知識と、トリオながら、まったく飽きさせない「音」を遊ぶエンターテイメント。その凄さをお楽しみ下さい。
■プログレッシブ・ブルーグラスの巻
(プログレグラスとは、既成のブルーグラス・スタイルを音や詩、気合い!?で飛び越えるもの)
COMP-4280 NEW GRANGE CD\2,750-
Handsome Molly/Sally Ann/Cabin Waltz/Goin' to Boston/Stone Coal West Virginia 他全12曲
新世紀のブルーグラスを聴くべし!アリソン・ブラウン、ティム・オブライエン、マイク・マーシャル、ダロル・アンガー、トッド・フィリップスの超スーパーピッカー達が、キーボードのフィリップ・アーバーグを加え、全く新しい視点で構築した、21世紀のブルーグラスを考える上で重要な位置を占める作品だろう。ムーンシャイナー1月号(MS-1803 \500-)に特集あり。
SH-3909 NICKEL CREEK『Nickel Creek』CD\2,750-
ムーンシャイナー4月号(MS-1806 \500-)の特集と共にお楽しみ下さい。20才になったクリス・シーリをはじめ、ショーン&サラのワトキンス兄妹の成長した姿と、音楽への真摯な態度が素晴らしい。21世紀の新しいブルーグラスである。なんと!10万枚のセールスを突破し、ブルーグラス・バンドとして、アリソン・クラウス以来のチャート・ヒットを記録中で、メジャー・ブレイク寸前の快挙である。今が「旬」、聴くべし!
■ライブ&ジャムの巻
(ブルーグラスの魅力=ホットなドライヴ感や、とっさのアドリヴやインプロバイズのスリルが堪らないライブやジャム作品)
SF-40063 BILL MONROE & BLUE GRASS BOYS『Live Recordings 1956-1969, Off the Record Vol.1』CD\2,750-
ビル・モンローがロカビリーの台頭で南部カントリー市場から締め出された頃、北部のフォーク・リバイバルで学生やインテリ層に受入れられ始めた。そんな時代、彼のエネルギーに満ちたライブやジャム、ワークショップなどを収めた75分。兄チャーリーとバーチとの貴重なリユニオンの他、ピーター・ローワン、デル・マッカーリー、ビル・キース、ボビー・ヒックス、テックス・ローガンをはじめ、様々なブルー・グラス・ボーイズが楽しめる。(シリーズ第2作はモンローとドック・ワトソンのデュエット集『Live Duet Recordings 1963-1980, Off the Record Vol.2』CD\2,750-だ!)
■女性ブルーグラス
FRC-663 ARI VAUGHAN『I Just Want To Thank You Lord』CD\2,750-
ウェスト・バージニア出身の新人女性シンガー、19才のアリ・ボーンのデビュー作は、かつてマーシャル・ファミリーでヒットしたジュディー・マーシャル作の名曲を表題にしたゴスペル集。バックアップ・ハーモニーには元スカイラインのディディ・ワイランドとベース・ボーカルのシェルドン・フィーツェル。バンドはサミー・シーラー(bj,lg)、ケニー・スミス(g)、リッキー・シンプキンズ(m,f)のLRBにNBBのジーン・リベア(bs)とグレン・ダンカン(f)のストレート・ブルーグラス。全く無名だが、これがいい。
OMS-25060 PAM GADD『Time of Our Lives』CD\2,750-
パム・ガッドも参加した女性ばかりのスーパーピッカー・カントリー・バンド=ワイルド・ローズは熊本カントリー・ゴールドにもやってきた。しかしそれ以前、パムはバンジョー奏者としてニュー・クーン・ガールズ等で高い評価を得ていた。この最新作ではバンジョー奏者の面と、メジャーを経験したシンガー・ソングライターとしての一面を、マーティー・ステュアート(m)、ランディー・スクラッグス(g)、グレン・ダンカン(f)、ロブ・アイクス(d)他、贅沢なバンドをバックに聴かせる。前作『Long Road』(VAN-79507 CD\2,750-)に続いてのソロ第2作、その人柄の良さそのままの優しい作品。(歌詞付き)
インスト新入荷
JS-105 城田じゅんじ『From There to Clare』CD\2,857-
Lord Inchiquin/Sailor on the Rock-Last Night's Fun/Holly Bus-Boy on the Mountain Top 他全13曲
米国西海岸有数のアイリッシュ・ギター奏者と言われるまでになったサンフランシスコ在住の元高石ともや&ナターシャ・セブンの城田の最新作。オカロラン作のソロ・ギター2曲を皮切りに、フィンガーピッキン・ソロ・ギターを中心に、自身の4弦バンジョーの他、アンドリュー・マクナマラのアコーディオンや、テリー・ビンハムのコンサーティナとのアイリッシュ・アンサンブル・インスト集。ケルト民族の陰影を受継いでいるのか、アイリッシュ的な情感はとても日本人の感情に投影する。ここでも城田は実に巧く、音楽的に昇華している。米国西海岸でトップクラスのアイリッシュ・ギタリストとして知られるようになった城田の面目躍如だ。4弦バンジョー主体の前作『Heathery Breeze』(JS-103 CD\2,750-)もある。
KON-014 RINKA(リンカ)『Luan』CD\2,380
Gravel Walk-Shetland Fiddler-Turnpike/Betty McNeil/Bagpipe March/Sharon Eubank's Waltz 他全16曲
リンカこと小松崎 操のアイリッシュ・フィドル集。札幌を本拠に活動するハード・トゥ・ファインドのフィドラーとして経験を重ねた彼女が、「アイルランドの伝統音楽、特にアルタンの故郷ドニゴール地方の曲を中心に」初のソロCDを発表した。彼女のフィドルに、星 直樹のギター&アイリッシュ・ブズーキというシンプルなユニット=リンカは、毎月1度月曜日(Luan)の夜10時から、「お客さんは多くて10人」というライブを5年以上続けているという。そんな息の長い地道な活動が本物のトラッドを時空を超えて彼女の弓に伝わるのだろう。素晴らしいフィドル集だ。
ちなみに、彼女が採譜、編集したトラッド・アイリッシュ・フィドルの楽譜集『Fiidle of Donegal』(KON-FMOD Book\1,428-)もある。
OMM-01 MARIONETTE『Live in Samboa』CD\2,800-
猫の遺言状/RuRu/南蛮渡来/花の葬列/ファドのワルツ/ぽるとがる幻想/花/日曜はダメよ他全21曲
クラシック・マンドリンの吉田剛士と、日本では珍しいポルトガル・ギターの湯浅 隆のデュオ、マリオネットの最新作は、今年2月に収録されたライブである。これまでの彼等の代表曲を中心に、ポルトガルのファドという情熱的な音楽感を基本に、クラシック素養とヨーロッパ民族音楽の接点を感じさせるオリジナルや、沖縄をイメージした日本的な感性を、ライブならではの緊張の中で聴かせる、繊細なアンサンブルである。
なお、吉田の素晴らしいクラシック・マンドリン集『Italian Sentiment, a Classical Mandolin Album』(RAD-201111 CD\2,500-)もお勧め。
TROB-0104 V.A.『A Long Way to Go, Acoustic Breath Vol.3』CD\2,500-
日本のフィンガーピッキン・ギタリストを中心に、マウンテン・ダルシマ、スコティッシュ・ハープ、ウクレレ等の曲も収録したオリジナル・ストリングド・インスト集。参加しているのは梅里 光、堀内規行+ラリー・コンガー+シーラ・ハート、昌己ミュー、AKI、岩崎知明、鬼塚仁志、箕浦博之、高山千香夫、浜田隆史、川合ケン、北村昌陽、そしてプロデューサーでもある安田守彦の12組の15曲。様々なスタイルのフィンガーピッキン・ギターとそれぞれのキャラクターのメロディーが楽しめるアコースティック・ブレス・シリーズ第3作である。 プロ、アマを問わず、日本のアコースティック・フィンガーピッキン界を一望できるシリーズの前作『Born in the Air, Acoustic Breath Vol.2』(TROB-9903 CD\2,500-)と前々作『Acoustic Breath』(TROB-9802 CD\2,800-)もある。
LABELM-573 GARY BURTON & STEPHANE GRAPPELLI『Paris Encounter』CD\2,450-
ブルーグラス・ファンとしても知られるジャズ界の大御所ゲイリー・バートン(バイブ)と、ジャズ・バイオリニストの第1人者ステファン・グラッペリの1969年録音、1972年発表の共演作がCD化。2人にエレベとドラムスの4人。
各楽器別インストお勧め盤
(各楽器の教則物や弦、パーツ等もお問い合せ下さい。また、スタッフには楽器名人!?がいます。我々が蓄積しているノウハウもご利用下さい)
■ギターの巻
GWR-1002 小川倫生『スプリング・サインズ』CD\2,800-
1998年に第1作『太陽と羅針盤』(GWR-1001 CD\2,800-)を発表したオガワ・ミチオの最新フィンガーピッキン第2作。この作品は「僕なりに春を感じさせる曲を集め」て、「日常のなにげない感動を一つずつ大切に拾い上げた…」と本人は言う。前作同様、ケルト風の匂がするオリジナル・フィンガーピッキン・ギター集だ。
■マンドリンの巻
REB-1121 LOST & FOUND『Across the Blue Ridge Mountains』CD\2,750-
1980年代、その後のブルーグラス・アンサンブルの方向を示唆した名バンドがバージニア州ブルー・リッジの山懐にあった。ローカルな故に日本ではほとんど知られる事がなかったが、耳の鋭い一部のリスナーからは高い評価を得たロスト&ファウンド、彼等の1984年と87年作品からの 16曲だ。そのバンジョー(ジーン・パーカー)とマンドリン(デンプシー・ヤング)は70年代までのトレンドを的確に読み、完璧なアンサンブルを組み立てた。特に、デンプシーのマンドリンは無駄な音を省き、アンサンブルに際立つノウハウを完成させた。よーく聴いてみて欲しい。「バンド・アンサンブルの作り方」のお手本にしたい作品だ。
■バンジョーの巻
DD-200 DEREK DILLMAN『Rollin' Forward』CD\2,750-
Black Jack/Farewell Blues/Sweet Dixie/Steel Guitar Rag/Bluegrass Breakdown/Amazing Grace 他全14曲
1970年代に来日したジミー・マーティンのバンジョー奏者、ドワイト・ディルマンの息子、デレック・ディルマンの素晴らしいストレート・ブルーグラス・バンジョー作品。ドイル・ローソン、マイク・コンプトン、ボビー・ヒックス、フィル・レッドベターらによるバックもいいし、有名曲のトラッドグラス・ピッキンがウリ。
■フィドルの巻
DCD-7823 V.A.『30 Fiddler's Greatest Hits』CD\2,250-
50から60年代の有名ナッシュビル・フィドラーの有名曲をズラーッと一望できる30曲集。3月に亡くなったばかりのベニー・マーティン(ムーンシャイナー5月号で追悼特集!)、スコッティ・ストーンマン、ハウディー・フォレスター、チャビー・ワイズ、バディ・スパイカー、トミー・ジャクソン、フィドリン・アーサー・スミス他。録音や編集のバランスや構成は共に悪いが、70年代録音を集めた『World Greatest Foddlers』(CMH-5911 CD\1,980-)と並んで、ベストセラーを続けるお徳用フィドル集、お勧め作である。
■ドブロの巻
SH-2206 V.A.『Great Dobro Sessions』CD\2,750-
グラミー受賞に輝く無敵のブルーグラス・ドブロ・アルバム。ジェリー・ダグラスとタット・テイラーを制作者に、新旧ドブリスト10人が各2曲ずつ、と全員による"Fireball Mail"の全21曲。嬉しい事にこのアルバムのタブ譜集(MB-95771 Book\3,500-)もあるゾ!
■ベースの巻
PC-1094 MARSHALL WILBORN『Root 5, Bass & Banjo』CD\2,750-
Careless Love/Lady of Spain/The Old Folks at Home/Banjo Hop/Oh, Susanna 他全13曲
メチャ・ユニーク、マーシャル・ウィルボーンのベースと、有名ゲストのバンジョーのみによる、1対1のデュオ集。バンジョー客演にはトム・アダムス、アラン・マンデ、クレイグ・スミス、ロニー・ステュアート、スコット・ベスタル、リン・モリス、トニー・ファータド、デビッド・マクラフリン、ピート・ワーニック。マーシャルの素晴らしいスラップ・ベースの教則ビデオ『Slap Bass Video』(MM-SBV VHS\4,500-)もある。
オールドタイム&フォーク新入荷
VAN-79586 V.A.『Songcatcher』CD\2,750-
Fair and Tender Ladies(Rosanne Cash)/Pretty Saro(Iris Dement)/When Love Is New(Dolly Parton & Emmy Rossum)/Barbara Allen(Emmylou Harris)/Moonshiner(Alison Moorer)/Sound of Loneliness(Patty Loveless)/Wayfaring Stranger(Maria McKee)/Wind & Rain(Gillian Welch)/Cuckoo Bird(Deana Carter)/Conversation with Death(Hazel Dickens and others) 他全16曲
素晴らしい!新作映画『ソングキャッチャー』のサントラとインスパイアーされた曲の数々。物語は都会のセラピストがアパラチアの山の中で様々な経験を通して癒されていく、というものらしい。いずれにせよ、素晴らしい顔ぶれによるトラッド・フォークの数々、ブルーグラスやオールドタイムの源に流れる名曲とその風景が、現在の一線で活躍する女性シンガー達によって描かれる秀逸な企画物だ。シンプルなアコースティック音楽だが、ドリー・パートンはブルーグラス作品『Grass Is Blue』(SH-3900 CD\2,750-)のメンツ、パティ・ラブレスにはジェフ・ホワイトとディニー・リチャードソンらが参加、ヘイゼル・ディッケンズもフィーチャーされているし、嬉しくなるネ。現在米国で大ヒットを記録しているサントラ『O Brother Where Art Thou?』(UNI-170069 CD\2,650-)と並び超お勧めサントラ盤。
ROU-0436 V.A.『Traditional Fiddle Music of the Ozarks Vol.2, On the Springfield Plain』CD\2,750-
ROU-0437 V.A.『Traditional Fiddle Music of the Ozarks Vol.3, Down in the Border Counties』CD\2,750-
マーク・ウィルソン(彼の仕事には頭が下がる!)による北米伝統シリーズの1枚、オザーク地方のフィールド録音による伝承フィドル3部作の第2集(39曲)と3集(35曲)。2集(ROU-0436) にはアート・ガルブレイスやフレッド・ストーンキングらも収められたミズーリ南西部=オザーク北部平地地帯、3集(ROU-0437)は同地方のタニーとオザーク両郡の山岳地帯からの録音集。アパラチアのアタックの強さと、テキサスやオクラホマの洗練との、丁度、地理的にも中間に位置する、優しい弓使いと、暖かいメロディーのフィドルといった感で、自分流のレパートリーにするにも最適の曲集だヨ。共に30数頁に及ぶ詳細な解説書を含め、マーク・ウィルソの北米伝統シリーズは、将来アラン・ロマックス・コレクションにも匹敵する貴重な文化遺産となることだろう。コレクションをお勧めしたい。
RHR-154 V.A.『A Nod To Bob, An Artists' Tribute to Bob Dylan on his Sixtieth Birthday』CD\2,750-
Love Minus Zero/Sweetheart Like You/Girl from the North Country/Restless Farewell/It Ain't Me Babe/Don't Think Twice, It's All Right 他全14曲
ボブ・ディランの60才の誕生日(5月24日)を祝して、ボブの出身地=ミネアポリスで高い評価を得ている「今」のフォーク・レーベル、レッド・ハウス・レコードが、その名に恥じない素晴らしい「ボブ・ディラン曲集」を発表した。是非、「今」のアメリカン・フォーク・シンガーの研ぎ澄まされたアコースティック・ソウルに触れてみて欲しい。物凄い「質」の高さだよ。出演は、ディランを語るには欠かせないランブリン・ジャック・エリオット(グラミー・ノミネート最新作『Long Ride』=HT-8107 CD¥2,750-が素晴らしい)をトリに、イライザ・ギルキソン(ナ、ナント!87年作LP『Pilgrims』GC-1007特価LP\870-)、ルーシー・カプランスキ(最新作『Ten Year Night』=RHR-126 CD\2,750-)、スージー&マギー・ロッシュ、ロザリー・ソレルスらの女性陣、ガイ・デービス、マーティン・シンプソン、ジョン・ゴーカ、グレッグ・ブラウン、スパイダー・ジョン・コーナー、クリフ・エバーハート、ノーマン・ブレイク&ピーター・オストルーシュコらの男性陣、ケルティック・ラテン・バンドのトム・ランダ&ペーパーボーイズ、ケベック音楽をルーツにするハートルージュ。ベテランも含めて「今」のアメリカン・フォークの旗手たちだ。
SP-1270 MARIA MULDAUR『Richland Woman Blues』CD\2,750-
25枚目のアルバムになるというマリア・マルダーの最新作は、各曲に友人ゲストを迎えてのブルース集である。ゲストにはジョン・セバスチャン、エイモス・ギャレット&デビッド・ウィルキー、ボニー・レイット、タジ・マハール、トレイシー・ネルソン、アルビン・ヤングブラッド・ハート、デイブ・マシューズ他。歌姫、マリアの円熟したボーカルをお楽しみ下さい。なお、彼女がボーカルのコツや練習法を伝授する教則ビデオ『Developing Your Vocal and Performing Style』(VDMUL-VC01 VHS\7,950-)もある。
フォーク&オールドタイムお勧め作品
■オールドタイムの巻
HS-1002 TIM O'BRIEN, DIRK POWELL & JOHN HERRMAN『Songs from the Mountain』CD\2,750-
話題の小説「コールド・マウンテン」(新潮社クレストブック刊)に添った素晴らしいアパラチアン・トラッド集。ティム・オブライエンが、オールドタイムのトップ・アーティスト2人、ダーク・パウェルとジョン・ハーマンと組んだ、オールドタイム入門編としても最適の秀作。
YODEL-036 BOSCO BROTHERS with HEJA『Old Time from Bosco's Halfway Home』CD\2,500-
Who's Been Giving You Corn/満月の夕/Polly Put the Kettle On/昼休み/ゴンドラの唄/生活の柄/Hell Among the Yearlings/竹田の子守唄 他全20曲
「バスコ」こと高木光介の素晴らしいデビュー・ソロ作品。オールドタイムを人生にしてしまったバスコ(ムーンシャイナー誌4月号特集参照=\500-)。フィドル中心のストリングバンドを軸に、彼が出会った故岩井 宏(ムーンシャイナー誌00年9月号に追悼)、ソウルフラワーユニオン、志村 喬、山之口獏などのレパートリーを、坂野「ヘジャ」ケーコのボーカルで所々に散りばめている。バスコ兄弟たち(バンジョー、ギター、バンジョー・ウクレレ等)も秀逸だ。オマケというジョン・ハーマンとのセッションも凄い。
■フォークの巻
SSRC-1243 MARIA SANGIOLO『Blue Earth』CD\2,750-
「歌う事」が何よりも好きだと言うマリア・サンジオロ、自作曲以外にビンス・ギル/ガイ・クラークやタウンズ・バン・ザント他、歌いたい曲を選んだという98年作品。米国北部女性フォーク・シンガーながら、ナンシ・グリフィスらに通じるシンプルさと清らかな歌声が魅力で、身近なテーマを持った家族らに捧げられた曲に親しみが持てる素敵な女性だ。(歌詩付き)
カントリー、ロック等、ポップ新入荷
PC-1108 JIM & JESSE『Our Kind of Country with Opry Stage Band』CD\2,750-
Under Your Spell Again/Heartaches by the Number/Foolin' Around/Same Old Me/Til These Dreams Come True/I've Got a New Heartaches/Invitation To the Blues 他全12曲
「カントリー・シャッフル」と呼ばれるレイ・プライス独特のビート(後に西海岸、バック・オウエンズらのベイカーズフィールド・サウンドに受け継がれる)に乗って、やってくれますジム&ジェシの典型的なド・カントリー作品である。バックにはグランド・オール・オープリ・ハウスバンドに自前のバディ・グリフィン(f)で、完全なド・カントリー・サウンドを楽しませてくれる。
MME-70015 V.A.『Louisiana Hayride, Classic Country Radio Vol.1』CD\1,750-
The Race Is On(George Jones)/My Filipino Rose(Hank Snow)/I Don't Care(Webb Pierce)/Five Feet High and Rising(Johnny Cash)/Am I Losing You(Jim Reeves)/Live Fast, Love Hard, Die Young(Faron Young)/Making Believe(Kitty Wells)/Jambalaya(Hank Williams)/Careless Hands(Slim Whitman)/Walking the Floor Over You(Ernest Tubb).
初期カントリー全盛期の素晴らしいライブ集、10曲入りだが納得のこの価格!1948年から1969 年まで続いたルイジアナ・ヘイライド。ハンク・ウィリアムスが育ち、エルビス・プレスリーがデビューした所としてあまりにも伝説的な場所だ。今も続くグランド・オール・オープリ同様、時代のカントリー最先端を伝えたラジオ・ショウ、ルイジアナ・ヘイライドのライブ・シリーズCD のカントリー版第1集である。上記のごとく、ハンク・ウィリアムス、キティ・ウェルズ、ジョージ・ジョーンズ、ハンク・スノウ、スリム・ホイットマン他の出演。なお、このシリーズ4集まである。
R2-76780 GRAM PARSONS『Anthology』CD2枚組+book\5,300-
インターナショナル・サブマリン・バンドからザ・バーズ、フライング・ブリトー・ブラザーズ、そしてソロから自身のフォリン・エンジェルスまで、いわゆる「カントリー・ロックの父」と呼ばれるグラム・パーソンズの全46曲と52頁のブックレット付き、選曲も納得のアンソロジー決定版だろう。未発表はISB時代の"Knee Deep in the Blues"のみ。80年代以降のメインストリーム・カントリーは、60から70年代にウェストコーストで形作られたグラムらにリードされたサウンドが基本になっている。そんなグラムの短い音楽人生を振り返る(1973年死去)秀作。
カントリー再入荷&ベストセラーズ
SP-1223 V.A.『Gram Parsons Notebook』CD\2,750-
カール・ジャクソンが中心となり、「カントリー・ロックの父」と言われるグラム・パーソンズの残されたメモ帳から、ナッシュビルのシンガーやソングライター達が創り上げた爽快なウェスト・コースト・サウンド作品。
KEN-5006 MARI『Hear My Heart』CD\2,800-
日本の女性カントリー・シンガーでは恐らく、最も「今」のナッシュビル・カントリーを表した完成度を持った作品だろう。キャシー・キアボラに受けたというボイス・トレーニングの故なのか、英語にも違和感なし。チャーリー・マッコイとナガトミ・ケンジのプロデュースで選曲もいいし、ハル・ラグやウェルドン・マイリック(steel g)、フート・ヘスター(f)、バディ・ブラックモン(g)、ジェリー・クルーン(drums)らベテランのバック。日本のカントリーに新しい可能性を感じさせるラブ・ソング集。若い感性をカントリー・ファンはサポートすべし!だ。
その他、CD新入荷
(中には今後詳細を紹介しない作品も含んでいます。お見逃しなきよう!)
■ブルーグラスの巻
PC-1109 SALLY JONES『Love Hurts』CD\2,750-
クリスティン・スコット・ベンソン(bj)、ブラ兄妹(f)ら若者達、ロン・ブロック、アリソン・クラウス、ウェイン・ベンソン、ハーリー・アレンらベテラン陣ら協力の新人女性グラス。
PC-1110 DAVID PARMLEY & FRIENDS『What We Leave Behind』CD\2,750-
大ベテラン、デビッド・パームリーのゴスペル最新作。圧倒的な歌の巧さと、ブルーグラス・カーディナルスで鍛えたバランス感覚と、トラッド志向の豪華なゲスト陣で聴かせる。
PC-1111 LARRY STEPHENSON BAND『Heavenward Bound』CD\2,750-
ジョン・ダッフィの名曲をタイトルにしたラリー・スティーブンソン最新作はデビッド・パームリー制作のゴスペル集。
SF-40133 COUNTRY GENTLEMEN『On the Road, and more』CD\2,750-
1963年発表、有名な(クラシック)カントリー・ジェントルメンのライブ盤がフォークウェイズからCD化。ホットなライブだぞ!
■インストの巻
UNI-549581 ROSENBERG TRIO『suenos gitanos』CD\2,650-
ジャンゴ・ラインハルト伝統を今に伝えるトップ・グループ、ローゼンバーグ・トリオ最新作。
STR-2 BUDDY SPICHER『Front Porch Fiddle』CD\2,750-
バディー・スパイカーのフィドルが眼前で聴けるようなライブ感に満ちた素晴らしいフィドル・チューン集最新作。
STR-3 BUDDY SPICHER & MIKE LOUDERMILK『Wildwood Flower』CD\2,750-
バディーが凄いギタリスト、マイク・ラダーミルクとのコンビで贈る美学!
STR-1 NASHVILLE SWING BAND『Buddy Spicher Presents;』CD\2,750-
バディーを中心に、ビッグバンド・スゥイング集。もう、マイッタ!
■オールドタイム&フォークの巻
VAN-79579 V.A.『Concert for a Landmine Free World』CD\2,750-
エミルー・ハリスを中心にコンテンポラリー・フォーク&シンガー・ソングライター達が対人地雷絶滅キャンペーン・コンサート・ライブ集。
■カントリー、ポップ他の巻
AUD-8124 BUCK OWENS『Young Buck, Complete Pre-Capitol Recordings』CD\2,750-
若かりしバック・オウエンズ、初期キャピトル録音以前の貴重な21カット。
HT-8129 REDD VOLKAERT『No Stranger to a Tele』CD\2,750-
マール・ハガードのストレンジャースのエレキ・ギタリストとして知られるレッド・ボルカートの最新作。
CURB-78711 TIM McGRAW『Set This Circus Down』CD\2,950-
妻フェイス・ヒルとのデュオを含む、現在のカントリー界トップ・アーティストの最新作。バックはブレント・メイソン、ポール・フランクリン、オーブリー・ヘイニー等。
ARI-67003 BROOKS & DUNN『Steers & Stripes』CD\2,950-
圧倒的人気のカントリー男性デュオ最新作。
UNI-835115 RICHARD BETTS『Highway Call』 CD\1,980-
オールマン・ブラザースのツイン・リードで一世を風靡したリチャード・ベッツの1974年作品 CD化。B面インスト2曲でバッサー・クレメンツ全開!
教則物新入荷
ACU-SHV STEVE HUBER『Killer Tone, Detailed instruction and demonstration on proper banjo set up and maintenance』VHS\6,300-
「キラー・トーン」という主題、「正しいバンジョー・セットアップとメインテナンスの詳細解説教則」という副題、そして教授がスティーブ・ヒューバー。…これでいかがだろう?楽器の命である「トーン」を最良に保つためのノウハウが詰った80分の教則ビデオである。レベルに関係なく、マスタートーンRスタイルのバンジョー所有者には参考になるビデオ。解説はもちろん英語だが、「その気」になれば、彼のやり方を見ただけでも分るはずだ。ヘッドの張り具合、トーンリングとリムの最善の関係、コーディネーター・ロッドとアクション、ブリッジ選択、テールピースの高さ、ブリッジのセットとトラス・ロッド調整などの基本修得から、分解と組み立て、そしてトーンリングの付替えまで、また、トーンと右手のピッキングの関係までが分るはずだ。
ちなみにスティーブは「ヒューバー・トーンリング」の開発者として知られ、多くのトップ・ミュージシャンのセットアップを経験し、またソロ・アルバム『Pullin' Time』(SCR-41 CD\2,750-)で聴かれる通り、ロン・ブロックやキース・リトルらと並んで、玄人好みの趣味の良いスーパーピッカーでもある。
VDSEG-CF01 MIKE SEEGER with JANETTE CARTER『Guitar Style of the Carter Family』VHS\6,500-(85分)
Wildwood Flower/Jimmie Brown, the Newsboy/Cannonball/Little Darling Pal of Mine/You are My Flower/Pretty Polly/I Never Will Marry.
1927年のブリストル・セッション以来、ブルーグラス、フォーク、カントリー等、アメリカ音楽に多大な影響を及ぼしたカーター・ファミリーは、同時にそのギター・スタイルでも後世に大きな影響を残した。ここではマイク・シーガーが、マザー・メイベル・カーターのギター・スタイルを再現し、伝授してくれる。有名なサム・リード、ハワイアン・スタイル(ドブロ)、カントリー・ブルースのツーフィンガーピッキン、フラットピッキン等々、メイベルの様々なテクニックを細部に渡って解説してくれる。A.P.とサラ・カーター夫妻の娘、ジャネット・カーターがオートハープとギター、そして歌で、多くの曲に参加しており、短いインタビューにも答えているのが嬉しい。ギター奏法として技術的に難しい物ではないが、独特の味わいも含めて、シビアなメイベルの癖にまで言及するあたり、さすが研究家のマイク・シーガーの面目躍如だ。タブ譜と楽譜、そして親切な解説の小冊子が付いている。教則ビデオながら、カーター・ファミリー・ファンには「お宝」の映像だろう。
HL-690310 BILL MONROE『16 Gems』TabBook\2,750-
ビル・モンローの、オリジナル・ブルーグラス・バンドを含む、あまりにも有名なコロムビア録音からの16曲=同名アルバム『16 Gems』(Col-53908 CD\2,450-)のマンドリン・ブレイクを、ブッチ・バルダサリとロブ・ヘインズが採譜した楽譜とタブ譜に、ボーカル・パートの楽譜(ソロ、デュオ、トリオ、カルテットの各パート含む)も掲載した秀作である。
CLIP-1000T 小松原 俊『Dear + 2』TabBook \2,000-
先月号でCD最新第4作『Crayon』(CLIP-1003 CD\2,857-)を紹介したばかりのフィンガーピッキン・ギタリスト、小松原の記念すべきデビュー92 年作『Dear + 2』(CLIP-1000 CD\2,857-)の完全コピー・タブ譜&楽譜集。123頁に渡り、本人とアーヴィン・ソモジのメッセージを含め、曲に対するイメージや写真を含んだ秀作である。
MB-99472BD BRIAN WICKLUND『American Fiddle Method Vol.2』CD+Book\3,900-
Eighth of Jan./St. Anne's Reel/Fisher's Hornpipe/Star of the County Down/Forked Deer 他全27曲
お待たせ!ブライアン・ウィックランドのCD付きフィドル教本第2作である。スズキ・メソッドを基本にした初心者向きの第1作から発展して、今回は、1).中級者がよく取り上げる基本的な曲を次々と紹介していき、2).次のレベル=ロー・ファースト・ポジション=キーがFやBb の曲に挑戦する、3).4の指を使って隣弦とのオープン・ダブルストップ、4).良いトーンを生み出すコツや弓の使い方、5).カッコいいスラーの仕方、6).基本的な音楽理論、そして、7).ダブルストップでバックアップするコツなどがテーマである。能書き通りには進まないだろうが、納得の順にレベルアップされているので、後は練習あるのみ・・・。
ちなみに、超初心者向き、ブライアンの第1集『American Fiddle Method Vol.1』(MB-99471BD CD+Book\3,900-)と共に、ご使用下さい。
VW-206 ハーブ・オオタ『ウクレレの神様2、ソロ・アレンジの秘法』VHS\4,500-(75 分)
夜空ノムコウ/赤とんぼ/浜辺のうた/上を向いて歩こう/真夏の果実他全9曲
オオタさんの教則最新作。案内役の関口和之と共に「華麗なソロ・アレンジの秘密を徹底公開」と。なお、通常のウクレレと違うオオタさんチューニング用の弦(\700)もある。教則では前作『ウクレレの神様、ソロ・パフォーマンス』(VW-131 VHS\4,500-)、そして最初の『ミスター・ウクレレ』(VW-082 VHS\4,500-DVD\4,800-)もある。